
東邦金属株式会社
技術開発部 部長 渡部 聡
○課長代理 小林 修二

1.はじめに
現在、液晶テレビに使用されるバックライト用電極は、Ni、NbまたはMoのカップ電極が主に使用されている。画面の大型化に伴い電極材料への要求項目として、
(1)省電力または高輝度化に対して高効率化が、
(2)寿命に対しては耐スパッタ性の向上が望まれている。
これらの特性の向上を図るべく、低仕事関数物質を添加したW電極を粉末冶金法で作製したので報告する。
2.実験方法
電極材料としての特性を評価するため、板状の電極を粉末プレス成形法で作製した。低仕事関数物質として、酸化ランタンを始めとする酸化物を添加した。
3.結果と考察
Fig.1にランプ電圧(初期特性)のグラフを示す。
電圧降下に対する酸化ランタンの添加は現行のMoと比較して明確な効果が認められなかった。

fig1
Fig.2にW,W-La2O3,Moの電極部のスパッタ状況を示す。W-La2O3が最も耐スパッタ性が良好であった。

fig2
Fig.3はLa2O3の添加量を変えた電極部のスパッタ状況を示す。La2O3の多いほど耐スパッタ性は良好であった。

fig3
4.まとめ
・ La2O3の添加は耐スパッタ性に効果的であった。
・ その添加量は多いほど効果的であるが、成形性を考慮した場合、7wt%の添加が適当である。
・ 電圧降下(効率化)に対しては、Moと同等であった。